先日、相続手続が一件完了しました。
今回の被相続人の方は、独身で子供がいないため、相続人は、
兄弟4人の内の3人と、あと1人の兄弟は先に亡くなられていたため
その兄弟の子供、つまり甥にあたる方でした。依頼者は甥子さんでした。
被相続人の方は、自己所有マンションに一人暮らしをされておられましたが、
病気になり、入院生活の後にお亡くなりになられました。
私はホームページ等でお子さんのおられない方には特に遺言書を作成しておかれるように
お勧めしてしています。そして、この方も入院中お世話になった甥子さんに感謝されておられ、
財産をすべて甥子さんに譲ると自筆で遺言書が書かれてありました。
しかし、ご依頼時には他の兄弟の子供(本来相続人ではない人)が「その遺言書は認めない。
預金も平等に分け、マンションも売ってわけるように。」と言ってきているのですがどうすれば
いいのかと相談を受けました。
私はとりあえず遺言書を裁判所で検認してもらうよう伝えたところ、その遺言書は裁判所で
認められました。そして遺言書が認められた事実を知ると誰も文句を言ってこなくなったそうで
相続手続も滞りなく進めることができました。
今回、被相続人の方が、自筆証書遺言の正式な書き方を知っておられたのか、たまたま要件が
備わった遺言書になったのかはわかりませんが、法律要件の備わった遺言書を残しておかれた
おかげで、実際の争いは起きずに済みました。何よりお世話になった甥子さんにお礼がしたいと
いう故人の意思が尊重されることができてよかったと思います。
私もこの遺言書を見ましたが、普通の便箋にボールペンで書かれてあるだけのものですが、甥子
さんへの感謝の気持ちが文面から表れていたように思います。争いを避けるために遺言書を作成
しておくのは大事なことですが、それだけでなく生前に言えない感謝の気持ちやお願い事を伝え
るために遺言書を書いておくというのもいいかもしれませんね。